ショウジョウバエの脳内ペプチドが行動を統合調整
【意外な事実】ハエの脳では1つの神経ペプチドが睡眠・食事・生殖を時刻依存的に調整している
ショウジョウバエを用いた研究により、SIFamide(SIFa)という神経ペプチドが睡眠・摂食・生殖行動の優先順位を決める中枢的な調整役として働くことが明らかになった。Velazquezらの研究では、SIFa受容体シグナル伝達が時刻特異的に睡眠と摂食を制御し、エネルギー恒常性の維持に関与することが示された。さらにSIFaはオス特異的なGABA作動性ニューロンにおけるシナプス可塑性を介して生殖行動を調節する。解剖学的には、SIFaニューロンが概日リズムや代謝の情報を統合する中枢として機能し、下流回路の活動を偏らせることで状況に応じた行動決定を可能にしている。この知見は、脳が内部の生理的要求に基づいて複数の行動を統合する仕組みの理解に寄与する。
原典: PMID 41994984 (BioEssays : news and reviews in molecular, cellular and developmental biology, 2026)